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ドナルドソンが統合型のレンチウイルスベクター製造プラットフォームの開発を発表

マルチベクター製造プラットフォームソリューションの第一段階

ミネアポリス(2024年5月8日)- 革新的なフィルトレーション製品およびソリューションの世界的大手メーカーであるDonaldson Company, Inc.(NYSE: DCI)は、自社のIsolere Bio(以下「Isolere」)およびUnivercells Technologiesの事業において、ウイルスベクター製造の上流および下流の工程に対応する統合プラットフォームを開発中であることを発表しました。 第一段階ではレンチウイルス(LV)製造に注力し、拡張可能なプロセスで回収率を高めつつ、製造拠点を小規模に保つことに集中します。

「この製造プラットフォームは、世界中の安価な細胞療法や遺伝子療法の製造において、プロセス開発のスケジュールを短縮し、製造工程の複雑さを低減するソリューションの確立を実現します」

ドナルドソンライフサイエンス社長、Andrew Dahlgren氏

Univercells Technologiesが製造するscale-X™固定床バイオリアクターは、灌流モードにおいて感染性LVの高い産生率を実証しました。 Isolereが製造するIsoTag™ LVアフィニティ精製試薬では、クロマトグラフィーを使用しないLVベクター精製が可能になり、高い機能回復率、高純度、単位操作の減少、総処理時間の短縮が実現します。 IsoTag LV試薬はLVベクターの安定化特性を増強することから、scale-Xバイオリアクターとの併用が有利になる可能性があります。

「製造プラットフォームの第一段階は、このベクターへの需要が高まっているLVから始めます。これは現在の感染性ウイルスの回復率が低く、ウイルスが不安定であるためです」と、Isolere創設者かつゼネラルマネージャーであるKelli Luginbuhl氏は語ります。 「scale-Xバイオリアクタープラットフォームにおいて広範囲な低せん断灌流培養を実現し、IsoTag LVのin situウイルス安定化と組み合わせることで産生率を上げ、コストを削減できます」

現在、IsolereのIsoTag試薬パイプラインは、アデノ随伴ウイルス(AAV)、LV、一本鎖陽方向鎖RNAウイルス(ssRNA)のアフィニティ精製ソリューション提供に注力しています。 これらの試薬は、調整されたアフィニティリガンドと液-液相分離を組み合わせて、標的となる生物製剤を複合溶液から大きい液滴に封じ込めます。 この液滴は、普段使用している装置と市販の消耗品を用いたタンジェンシャルフローろ過により、濃縮および精製されます。

Univercells TechnologiesのゼネラルマネージャーであるMathias Garny氏は次のように述べています。「Scale-Xテクノロジーは、迅速なプロセス開発とウイルス製造の規模拡大のための、実証されたバイオリアクタープラットフォームです。 scale-X固定床の設計は、広範囲な低せん断灌流操作に加えて、宿主細胞タンパク質と宿主細胞DNAの大幅な減少を可能にします。 懸濁型や固定床のバイオリアクターとは異なり、このバイオリアクターはベンチから工場規模まで、直接的な規模拡大が可能です。 現在、世界中のCDMO(医薬品製造受託機関)において臨床試験製造に使用されており、scale-Xバイオリアクターで製造された最初の市販用製品は年内に発売される予定です」

「ドナルドソンはこの3年間で選択的かつ戦略的な買収を行い、バイオプロセス分野への新規参入を果たしました」とDahlgren氏は語ります。 「当社の戦略の鍵となる要素は、IsolereやUnivercells Technologiesといった革新的な企業の買収です。両社が協力することで複合生物製剤の製造に大きな変化をもたらし、人生を変えるこうした医薬品の供給力を世界的に高めることができます」

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