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圧縮空気をフィルタリングするための3つのヒント

ドナルドソン、プロセスフィルトレーション担当、Richard Juskowiak

圧縮空気は、食品、飲料、その他の消費財の処理に広く使用されるユーティリティーです。 圧縮空気製品のフィルターは、コンプレッサーから排出された粒子や潤滑剤などの潜在的な汚染物質や、空気が冷却されて発生する結露の除去に役立ちます。 細菌は水分によって繁殖しやすいため、清浄で乾燥した空気を保つことが重要です。

工程内のどの場所に圧縮空気フィルターを設置すべきかを確認するには、清浄で乾燥した空気の国際規格であるISO 8573-1を参照してください。 必要するフィルターの適切な設置場所やミクロンサイズの他にも、フィルターを購入する前に検討すべき点があります。 すべてのフィルターメーカーが業界標準を遵守しているわけではありません。同様に、各メーカーの試験方法および表示方法は大きく異なる場合があります。

圧縮空気プレフィルトレーションシリーズ
1. 理にかなったミクロン評価を検討しましょう。

フィルトレーションに詳しくない人は、フィルターに記載されているラベルを誤解してしまう可能性があります。 たとえば、0.01ミクロンで99.999%の粒子を捕捉すると記載されたエレメントが市場に出回っているとします。 見事な精度に聞こえますが、このサイズの粒子は人間の毛髪幅の5,000分の1の大きさで、小さすぎて危険はないうえ、大型粒子よりも簡単に捕捉できます。

ミクロンサイズに基づいてフィルターを購入するときは、エアロゾル化した直径2ミクロンのオイルなどのように、実際のシステムに存在する汚染物質を考慮しましょう。 この処理には、2ミクロンのフィルターが必要です。 ミクロンサイズだけでなく、効率性に関するデータもチェックするようにしましょう。 2ミクロンと表示されたフィルターには、そのサイズの粒子を85%しか除去しないものもあります。 ドナルドソンがフィルターに2ミクロンと表示する場合、その範囲内で98%の効率を発揮することが独立機関の検査によって検証されています。

2. 湿潤状態でのフィルターテストを重要視しましょう。

選択した圧縮空気フィルターは、空気流から油と結露を収集した後も機能し続ける必要があります。 湿った空気がフィルターを通過すると、液体の表面張力が高まり、気流が制限されます。これは、ストローをくわえて呼吸しながら運動をするような状態です。 フィルターの制限が厳しいほど、空気を動かすのに必要な仕事量(およびエネルギー)が増えます。

制限は「差圧」またはdPで測定されます。 フィルターを比較するときは、ISO規格で規定されている試験方法である湿潤運転条件下でdPを試験したものをお選びください。 一部のメーカーは乾燥した状態のフィルターのみをテストしていますが、これでは液体の表面張力の問題を考慮できていません。 同等の条件下では、高性能なフィルターほど湿潤時の圧力損失が低下しますが、これはフィルターの技術データシートから読み取ることができます。

圧力損失の低減によるエネルギーコストの節約

フィルターの品質が高いほどエアフローが効率化し、それにより総所有コストが低下する
3. 疎水性かつ疎油性のメディアを検討しましょう。

エアフローが特に重要であるため、フィルター内のメディアが高品質な製品を選びます。 最も理想的な素材は、空気の流れから液体を引き出し、すばやく排出することができる、耐湿性のあるデプスフィルターです。 ドナルドソンP-SRF圧縮空気フィルターは、油と水を排出し、乾燥状態を維持する疎油性と疎水性を備えた繊維で作られています。 メディアにはホウケイ酸塩を使用し、従来のフィルターで広く使用されている結合樹脂(糊)は、空気の流れを妨げる傾向があるため使用していません。

高品質のフィルターメディアを使用すると、総所有コストを削減できます。 1分あたり1,000立方フィート(cfm)の気流用に設計されたフィルターが1つあるとします。 このフィルターの負荷制限を克服するために必要な圧力が、1平方インチ(psi)あたり1ポンド増えるごとに、年間1,000ドルものエネルギーコストが増加すると見積もられます。 *一般的なフィルター寿命は10年であり、1つのフィルターに高品質なメディアを使用するだけで、企業は1万ドルを節約できます。

適切なフィルターを選択したら、エレメントを適切に使用し、メンテナンスするようにしてください。 主な注意点は次のとおりです。

  • エレメントの上流および下流のゲージを使用して、フィルター全体の圧力損失をモニタリングします。 差圧(dP)が低下していたら、フィルターの交換を検討してください。 これは定期的な目視検査よりも正確です。
  • 回収された水のレベルを感知して、自動的に開放するゼロロスドレインを使用しましょう。 このドレイン設計は、システム内の圧縮空気を保持するのに役立ちます。 空気の漏れもエネルギーコストを増大させる可能性があります。

  • 回収した油と水を排水溝に捨てないでください。 油は有害廃棄物と見なされます。 エマルジョンから油を抽出して適切に処分するために、油水分離器を取り付けます。

経済的かつ効果的に機能する圧縮空気フィルトレーションシステムについては、除菌空気フィルターのP-SRFラインアップをご検討ください。 高度な技術により、製品の加工や包装に使用される空気の純度を向上させると同時に、運用コストの削減に役立ちます。 

製品についてご不明な点は、 お問い合わせください

*年間8,000時間、キロワット時あたり10セントでの見積もりです。
Richard Juskowiakは、ドナルドソン、プロセスフィルトレーショングループ製品サポートのスペシャリストです。 加工メーカーが求める技術ソリューションを特定し、エンジニアと協力して、条件の厳しい用途向けのソリューションを提供します。
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