照明とは、目に見える光以上に奥が深いものです。 屋外照明とデジタルサイネージにはエレメントと固定具に加えて、筐体を保護するベントが必要です。 照明がオン・オフを繰り返すたびに、筐体内の空気の温度は上下します。 時間が経つと、圧力の変化によりシールやガスケットに応力がかかり、亀裂が生じることがあります。 雨がモジュールに侵入してショートしたり、粉塵が入ってレンズを曇らせたりすることもあります。
こうした理由により、商業用照明メーカーはドナルドソンの筐体保護ベント(EPV)がもつ最先端技術を採用しています。 小型のねじ込み式またはスナップ式のEPVを使えば、生産コストを抑えながら、照明器具の寿命を延ばすことができます。
ドナルドソンの開発責任者Jake Sandersは「ベントさえあれば、照明器具をタンクのように設計する必要はありません。 筐体に高価な素材を使用しなくても、密封性を高めることは可能です」と述べています。
ドナルドソンのねじ込み式およびスナップ式EPVの素材には、ベント機能をもつポリテトラフルオロエチレン(PTFE)メンブレンを使用しています。これにより、温度が変動しても圧力を平衡に保ち、水や粉塵を照明部分から排除します。 ドナルドソンはハウジングとPTFEキャリアメンブレンを自社で製造しているため、カスタマイズの注文にもタイムリーな納期で対応できます。
Sandersは次のように述べています。「ドナルドソンの主要事業はフィルトレーションとベントであり、 当社の柱となるものです。 お客様が求める多様なベントのニーズに対応するため、フィルター素材を変更したり、キャップの設計やロゴ、カラーのカスタマイズに応じる際も、私たちがこれまで培ってきた方法で迅速かつ安価に提供しており、 場合によっては、1週間後にサンプルをお届けできることもあります。」
ドナルドソンは40か国以上に展開しており、各地の担当者がお客様と密接に連携してご要望を理解し、それにお応えします。 こうした体制を取ることで、コストの管理と納期のスピードアップを実現します。
「ドナルドソンのプロセスは、根本的にコスト削減を容易に実現できる仕組みになっています。 当社が製造するベントは工程数が少ないため、削減できた製造コストをお客様に還元することができます」と、Sandersは語ります。
ドナルドソンは、トラクターのヘッドライト、懐中電灯、屋外照明で培った長年にわたる筐体保護ベントの経験を都市照明の市場で生かしており、 今では、ヨーロッパとアジアに拠点を置く一流の大手メーカーにサービスを提供しています。 アジア太平洋地域では、輸出用照明システムを含む全世界の電子機器の4分の3を製造しています。
屋外照明の世界的な需要が高まっている背景には、 収入の増加、都市化の拡大、エネルギーコストの上昇という3つの要因があります。 成長する都市は、空港、道路、駐車場、高速道路などの新しいインフラに投資し、旧式のシステムを省エネで環境にやさしいLED(発光ダイオード技術)に置き換えることでコスト削減を図っています。
世界の人口が増加し、都市部に集中するにつれて、歩行者と車両の安全のために、十分な照明が設置された環境の重要性が高まります。 ドナルドソンは今後も、低価格で販売できる照明システムの製造を支援していきます。